わたしがテレクラのためにできることはもうなにもない
まだテレクラを使っている。もうテレクラを使うことはないだろうと思っていたのに、依然として、懲りもせず、飽きもせず、テレクラを使っている。
テレクラを使っているのはテレクラセックスがあるからに他ならないのだが、近年はテレクラセックスにありつけないことも増えてきたというのに、それでもテレクラを使い続けているのは一体なぜなのか。それは自分にもわからない。
たぶん、テレクラというものそれ自体が好きなのだろう。いや、私はいま確実に自分を裏切った。私はテレクラを好きだったことなど一度もない。私は好きでもないテレクラを使うということを自分に「義務づけている」だけである。
テレクラを使う必要などないではないか、ましてや義務などあるはずもない、という言葉を自分に投げかけるとき、私は自分の言葉に説得され、テレクラを使うことをやめてしまおうと思う。
だが、同じ言葉を、自分ではない誰かに投げかけられたとき、私がその言葉に抵抗し、反発し、よりかたくなにテレクラを使うことを決意し、テレクラユーザーをやめてなどやらない、おれは一生テレクラを使い続ける、おまえが死んだあともおれは生き延びてテレクラを使うし、たとえおれがお前より先に死んだとしても、死んだ自分は死後もテレクラを使い続け、テレクラを使うべきではない、テレクラを使う義務などないといったおまえの言葉に絶対に従うということはないだろう、やがてくるすべての人間の救済とさばきが行われるあの日におれとおまえだけがあの方に存在ごと無視される、などと相手の胸倉を掴みながら恫喝するように宣言してしまうのは確かなのだ。
私が掴みたいのは、私にテレクラを使うことをやめるように提言してくれる友人の胸元ではなく、豊満な乳房を持つテレクラ女性のそれではあるのだが、などと考えている自分にふと気づいたときにハッとして、テレクラを使うのをやめろと提言してくれた友人の服を引きちぎらんばかりの力で相手の胸元をつかんでいる私の行動の異常性にようやく恥じ入ることになる。
テレクラを使う義務があるなどといって暇さえあればテレクラを使うばかりではなく、テレクラを使う自分に何かしら意見してくる人間を相手にして激昂し、われを見失い、血走った眼で相手につかみかかり、怒号を投げつけるような私のもとからは、一人、また一人と良識的な人間は去っていくことになった。だから、いまの私にテレクラを使うことをやめろなどと言ってくる人間は、あの頃はあれほど煩わしかったあの人たちは、もうひとりもいない。
私に残されているのはテレクラ女性だけであった。テレクラ女性とのツーショットダイヤルの回線での会話、および、性交渉が成功した場合に生身で会うことになったときの交流だけが、私と他者が接触する数少ない機会ということになった。
こうなってくると、今度はテレクラを使うのをやめるわけにはいかなくなる。テレクラを使うことをやめたならば、その途端、自分は宇宙的な孤独のなかに取り残されて、自分自身の内部を狂気で蝕む以外のことが何もできなくなるに違いない。
だが、いまのところは、幸か不幸かテレクラ女性との会話が成立するしうまくいけばセックスもできる。女性との会話もまったくなく、セックスなんて夢のまた夢というような疎外のなかで打ち捨てられている非テレクラユーザーの男性に比べると、テレクラによってすべてを失った私は、だいぶ恵まれているし、他者との交流も多い、いや、多すぎるくらいなのだ。
いや、非テレクラユーザーの男性というのは、テレクラが使えなくなった場合の私の未来でしかないのかもしれない。彼らが一度もテレクラを使わなかったとしても、テレクラを通過せずに、彼らは私の未来であるのか。私が強迫観念にかられるようにテレクラを利用するのは未来を恐れているからなのか。
テレクラ女性との会話が成立する、と書いたが、いつテレクラ女性との会話が成立しなくなるかはわかったものではない。実際、自分のようなテレクラ以外は完全孤立というような生活をしていると、何を話すかどころではなく、声の出し方それ自体を忘却しそうになる。
テレクラ女性と自分の会話が成立しなくなるとき、まず、私からは「何を話すか」という手がかりが見失われるだろう。
私は、あー、とかうーというような動物的なうめき、嘆きにも似た叫び、つばを飲み込む湿った音や呼吸の擦過音、咳き込み、痰の吐き捨て、歯の打ち鳴らし、深呼吸にリズミカルな呼吸、もはや嘆きですらない叫び、小石のようなものをしゃぶる音、唇をちゅぱちゅぱと鳴らす音、咀嚼音、麺類をすする音、口笛に喉笛、舌打ち、ホーメイ、ヒューマンビートボックスなどといった、言語的な意味に回収されるまえのさまざまな口から放たれる音をコミュニケーションのいとぐちとして採用し、言語以前の言語でもってテレクラ女性に性交渉をしかけ、その性交渉が無残にも失敗することに絶望し、スマホを投げ捨てて粉々に破壊し、店舗型テレクラに入店して、個室のなかで言葉を見失った自分の頭をやたらめったらに壁にうちつけて、のたうちまわり、小便を漏らし、勃起し、射精することになるのではないだろうか。
それにしてもなんという手段の多さか。可能性の残存にまったくうんざりさせられる。
だが、いまのところは、テレクラ女性との会話はよどみなく進行していく。話題の種は尽きない。何も話すことがないのに、何も話すことがない相手との会話は果てしなく続けられるような気がしてしまう。これは非常におそろしいことではないのだろうか、などと考えている私を無視して、私はテレクラ女性と繋がった回線を切断させまいとして喋りまくり、まくしたて、性交渉をしかける。
そして、性交渉が成功すれば、私はテレクラ女性とのセックスを楽しむことさえできてしまう。
いまのところ私はテレクラ女性の全身を愛撫する能力において使用できる十本の指を縦横無尽に動かすことができるのであるし、テレクラ女性にフェラチオをしてほしいと思ったときにちゃんと勃起した状態でテレクラ女性の口元に陰茎を持っていく程度の勃起可能力、勃起維持力を持っているし、調子がよければフェラチオをするテレクラ女性の頭を両手で鷲掴みにして、喉の奥まで陰茎を何度も突き刺してテレクラ女性をえずかせ嘔吐感を催させることもできるし、口内を勃起した陰茎一本で蹂躙しながら射精を堪える程度の射精我慢力も申し分がないわけだし、この陰茎が口内から膣内へと移行した場合も事情はさして変ることなく、たんに入れる場所が変わっただけだ、所詮は穴に過ぎないのだから、ならば地面に穴をほってそこに陰茎をねじこんで腰を前後させて抜き差ししていても性的快楽は同程度に受け取ることができるだろう、などという境地にたどりついているわけでもなし、一般男性が広く持っている程度の女体に対する関心と、その関心から導かれる女体信仰のようなものもいまだ持ち合わせており、人並みの快楽のなかで大量射精をすることも辞さない。
もちろん、まだテレクラ女性の膣の臭いに見切りをつけ、全面的な決別を申し立てるというような劇的場面を経験してもいない私は、テレクラ女性の膣に顔面を近づけ、その陰唇に舌を這わせ、テレクラ女性の陰核にたくみな舌さばきで刺激を与えることにだって抵抗はないのだし、興に乗ってくれば、そんなことには何の快楽もないとしっていながらテレクラ女性にパイズリを要求する程度の遊び心を発揮することもあり、わかりきっていた性的失望にしっかりと失望してみせる程度の学ばなさを保ってもいるのだから、テレクラセックスは当分のあいだ、表面的な豊かさを失うことなく、その可能性はひとしきり試されて現実化されることになるだろう。そして、そんな日々がこれからもうんざりするほど繰り返される。
だが、私が急にテレクラ女性と会話するための言葉を失うときのように、テレクラ女性とするテレクラセックスのこういった可能性を現実化する行動が一切できなくなり、月並みな快楽全般との関わり方がまったくわからなくなるということも考えられる。
そうなったとき、私は、テレクラ女性の性交渉を成功させたとしてもテレクラセックスができないということになるだろうし、言葉の喪失と並行していれば、性交渉それ自体をも放棄し、テレクラセックスから遠ざかっていくことになるだろう。そして、言葉を失ったときと同様に、私は個室テレクラで頭蓋骨を激しく打ちつけることになるだろう。
非テレクラユーザーの男性は、テレクラ女性と会話をし、テレクラセックスもする私よりもずっと後退した世界に身を置いているあの男性たち、つまり、私もやがてその後退した世界に合流することになるから、私の未来の同胞でもあるあの男性たちは、やはり、それぞれの個室で頭を壁に打ちつけ、言葉になる以前のむきだしの感情をどこにぶつければいいかわからずに存在をもてあましているのだろうか。
こういったことをテレクラ女性に伝えたことはまだ一度もないが、いつか、テレクラ女性にこういったことを伝えてしまう日がくるのだろうか。待ち合わせ場所で、あるいはラブホテルのベッドのうえで、それか、ツーショットダイヤルの回線上で。もしそんな事態に陥ったならば、私は私の崩壊が始まっていることをいやでも痛感することになるだろう。
私は、では、テレクラを使うことで私の崩壊を食い止めているということなのだろうか。まさかそんな。何もかもが崩壊の過程にあり、いまもまさに壊れ続けている渦中にあるというのに、いったい、テレクラを使うことくらいでそれを食い止めることができるはずもないというのに。
だからこそいまだにテレクラを使いつづけているのか。懲りもせず、飽きもせず、性懲りもなく、何も終わらせないために、もうなにもかも終わっていることを知りながら、まだ終わっていないと思いこみながらただ続けることを続けるためだけに。
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