テレクラにたどりつく男はテレクラ女性の膣内にもたどりつく
「テレクラなんてまだ使ってるの?」「2019年にもなってテレフォンセックス?」「地雷女しかいないんじゃないの?」なんて言わせたいやつに言わせておけばいいさ。
おれは誰になんといわれようとテレクラを使い続けるだけなのだし、テレクラで淫乱素人女性と出会って無料セックスをしてみせる。なんなら手慰みにテレフォンセックスに興じてみせる性的余裕を見せつけてやってもいい。
テレクラを使わないのは損だ、テレクラを使わないなんて選択肢はない、テレクラをいますぐ使うべきだ。そんなことを、無店舗型テレクラを使い始めたばかりのころは、まわりの人間に喧伝してまわったものだった。
「おい、いまテレクラがヤバいぞ!」といって息せき切ってかけつけたおれを見る友人たちの眼差しがじつに冷たかったこと、テレクラのすごさをまくしたてるおれに対して向けられた嘲笑などを、おれは一生忘れることはないと思うが、それも次第にどうでもよくなるだろう。
なぜなら、彼らの黙殺や嘲笑から受けた屈辱とは比較にならない性的快楽を、おれはテレクラで出会った淫乱素人女性を通して味わっているのだからな。いま、眼の前にある女体と、その女体によって与えられた快楽以外に、いったい何が重要だというのだ?
思えば、おれはどこか啓蒙家気取りだったのかもしれない。テレクラというものを知らないあなたがたに、テレクラのことを教えてさしあげよう。テレクラを知っており、知っているだけでなく淫乱素人女性とセックスをしてさえいる、それどころか、セックスというノーマルな性行為に飽き足らずテレフォンセックスの快楽という新たな性の扉さえ開きつつあるおれが、新しいセックスの世界について偉そうに講義をする。おれに、そういう傲慢さがあったことは確かだ。
その傲慢さが友人たちに伝わっていたとするならば、おれが彼らに嘲罵されたとしても、「それは仕方のないことだ、いや、むしろ正当な報いだ」と受け入れることができるだろう。
「テレクラにたどりつくことになる人間は、いつか必ずテレクラにたどりつく」、これは、いま現在のおれのテレクラについての結論のようなものだ。
そう、おれが淫乱素人女性とのテレクラセックスの体験談をやまほど書こうとも、テレクラの魅力をありとあらゆる趣向を凝らした文章で何万字、何十万字と伝えようとも、テレクラにたどりつかないやつは絶対にテレクラにたどりつくことがない。
逆に言うと、テレクラにたどりつくタイプの男は、おれの手助けなど必要なく、放っといても勝手にテレクラにたどりつくのだし、素人女性とのセックスに到達し、膣内射精をバッチリ決めている。
テレクラにたどりつく男たちに対して、おれは「ようこそ!」と歓迎したい気持ちと「強力なライバルがあらわれたな……」という敵視が同居した複雑な感情にとらえられる。
自分の力で勝手にテレクラにたどりつくタイプの男は、素人女性とセックスするための性交渉を成功させる確率も高い。
テレクラセックスの性交渉を成功させる彼らは、誰かに出会いのためのテクニックを伝授されたわけではない。テレクラ初心者のために書かれたノウハウなどの力をまったく借りることなく、まるで、はじめからそれを知っていたかのようにスムーズに性交渉を成功させる。
かくいうおれがそういうテレクラユーザーである。「あなたはどうしてそんなに頻繁に容易に素人女性とセックスができているのか?」と聞かれて言葉に詰まった経験は、一度や二度ではない。
どうして言葉に詰まるかというと、おれにとって、テレクラを使って素人女性とセックスをするという営みは、考えるまでもなく、まるで呼吸をするように自然にできてしまうことであって、いわば、ケーキの一欠片を差し出すような簡単な行為だからだ。テレクラセックス、そんなのはIt’s a piece of cake!というわけ。
しかし、そんなおれも、テレクラ以外でセックスをしようとしてもまったくうまくいかないのだから、こればかりは不思議の一言である。たとえば、出会い系などを使っていても、セックスにたどりつくのは難しい。テレクラを使っていたときはあれほど身近にあったセックスという行為が、どうしても手が届かないものに感じられるほど遠ざかってしまう。おそらく、おのずとテレクラにたどりつくタイプの男も、おれと同じであるに違いない。
このようなテレクラセックスについて、人に何かを伝えようとしていたという時期があったということが今では信じられない。説明しがたいことを説明しようという無謀なことを考えてしまうほど、初期のころの自分はテレクラセックスの快楽とその成功体験の多さに驚いていたということなのだろう。
いまでは、テレクラの体験談や、テレクラセックスにたどりつくための体系化できないノウハウを書くことはほとんどなくなった。それを書いたところで、テレクラにたどりつかない人間には届かないのだし、テレクラにたどりついた男性は、おれがテキストを書いている間に素人女性とセックスをしている。
自分がテキストを書いている間に、自分以外の「テレクラにたどりついた男性」が素人女性とセックスをしているという状況を知りながら、誰が冷静でいられるだろうか。いますぐに体験談や攻略法を書く手をとめて、テレクラにコールをし、素人女性に性交渉をしかけ、テレクラセックスをするという選択肢しかないのではないだろうか。
「あれほど大量に書いていたテレクラの体験談や攻略法をあなたが書かなくなったのはなぜ?」と聞かれたことをきっかけに、今回のテキストは書き始められた。だが、おれとしては一刻もはやくキーボードを叩く手を止めてテレクラセックスをしたいと考えている。
だから、残念ではあるが、このテキストはもうこれ以上書きすすめることはできない。こうしている間にも、テレクラにたどりついたおれ以外の男がテレクラの素人女性とセックスをしている。自分も出遅れるわけにはいかない。
たのむから、おれからテレクラを使う時間を奪わないでくれ!テレクラセックス獲得戦で混乱する無店舗型テレクラの回線は一刻一秒を争う主戦場なのだ。おれはいますぐそこに行かなければならない。そして、テレクラ女性の膣内で逝かなければならない。
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